-HIROTO RAKUSHO – 裕人礫翔の世界
Master of Gold and Silver Leaf Art

京都岩倉・実相院にて「月の記憶」展を開催Exhibition at Jissoin, kyoto, iwakura.

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 偉大な先人から受け継いだ様式や意匠の数々をモチーフに、現代人の生活と共にある新たな空間デザイン、工芸美術の創造を目指して活動しているGOLD LEAF KYOTO(ゴールドリーフキョウト)はこの度、京都・岩倉にある門跡寺院・実相院にて、京都を代表する箔工芸作家・裕人礫翔(ひろと・らくしょう)による「裕人礫翔 月の記憶」展を開催いたします。実相院は「床もみじ」が大変有名な寺院です。会期中は、普段非公開となっている書院「如是」も特別に公開し、裕人礫翔の世界をお楽しみいただけます。
 今回の展覧会は西陣織の伝統工芸士・裕人礫翔が西陣の「帯」の業界から飛び出し、 金銀箔を使った独自のアート作品の創作に取り組む箔工芸作家・裕人礫翔として歩み初めてから10年の節目の展覧会です。
 裕人礫翔氏は、西陣の素晴らしい伝統技術を和装以外の物に活用出来ないかと10年もの間、模索してこられました。 京都デザイン優品にも選ばれた、銀箔を貼り・燻した、空間を演出する建築素材の波板スレートをはじめ、吹きガラスに銀箔加工を施した古代ローマのガラスの再現、 桂由美さんとのコラボレーションによる金銀箔を貼り付けた和紙のドレスへの活用など、箔工芸の技術の様々な応用を行なってきました。
 最近では、西陣の伝統技法の摺箔を応用し、誰もがなし得なかった400年の歳月が経った金箔の襖絵や屏風の再現を完成させました。その技術は現在、「風神雷神図屏風(俵屋宗達作)」「洛中洛外図屏風(狩野永徳作)」等の現場に生かされています。
 近年、裕人礫翔氏は、お世話になった西陣の箔工芸が確実に無くなりつつある現場に直面し、何とかこの良き技術を継承して行く事が出来ないかと考え、まず、たくさんの方々に伝統技術を知っていただき、仕事として残れる業界になって欲しいという思いから、今回の展示会を企画いたしました。
 西陣の伝統技術を活用したこの展覧会を、業界の内外の方にも知っていただき、発想の転換による西陣・箔工芸の技術の素晴らしさに気づいて頂き、後継者の育成に繋がるような展覧会を目指して参ります。
【開催概要】
開催期間:平成24年10月24日(水)〜10月30日(火)
拝観時間:午前9時〜午後5時
拝観料: 大人1000円・小中学生500円(特別展含む)
開催場所:実相院門跡 京都市左京区岩倉上蔵町121 TEL: 075-781-5464
【問い合せ先】
GOLD LEAF KYOTO(担当:裕人礫翔)
〒602-8482 京都市上京区浄福寺通寺ノ内下ル大黒町727
Tel&Fax 075-431-5676  
Mail:info@hiroto-rakusho.com
URL:http://www.gold-leaft-kyoto.com

【裕人礫翔プロフィール】
■略歴
1962年 京都 西陣に生まれる。
京都市伝統産業技術功労者でもある父、西山治作を師として柄絵箔業に携わる。
その伝統の継承だけではなくアートとして金銀模様箔の創作に積極的に取り組み、榊莫山、桂由美、片岡鶴太郎など様々なジャンルのアーティスト達との共同製作を行い、イタリア、フランスなどで活躍。京都国立博物館、名古屋ホテルマリオット等、文物の修復やインテリア装飾など幅広い創作活動を展開する。一方、文化財保存を目的とするデジタルアーカイブ事業で、箔工芸士の誰もが完成することの出来なかった再現手法を独自の理論、経験を基に完成させ、貴重な文化財の保護と活用、および世界への発信に貢献。その手法は特許を取得。国宝「風神雷神図屏風」高精細複製を制作し、建仁寺へ奉納。また、南禅寺、妙心寺、相国寺、隨心院、二条城、名古屋城などに収められた障壁画の複製に注力。メトロポリタン美術館、シアトル美術館など日本国外で所蔵する作品を複製するプロジェクトにも意欲的に参加。光琳や狩野派による屏風、襖絵を京都に里帰りさせる。これらの文化財複製の質の高さ、文化的価値と貢献が認められ、“京版画”として商標登録される。
■受賞実績
2011年1月 京都・未来の名匠に認定
2006年6月 金属箔による装飾が施された古画の複製方法として特許を取得
2002年1月 「銀小波」 2002京都デザイン優品 認定
2002年1月 第30回世界司厨士界連盟世界会議協賛テーブルアート展 伝統的工芸品産業振興協会会長賞受賞
■作品所蔵
BergdorfGoodman、パリ市、名古屋マリオットホテル、NY個人宅、等
■展示・講演年表
2011年11月 ニューヨーク・バーグドルフ・グッドマンにて展示会「GOLD LEAF KYOTO COLLECTION」
2011年10月 ハイアットリージェンシー大阪にて大丸松坂屋・貴賓会に出展
2011年10月 知恵産業融合センター“目の輝き”にて講演
2011年10月 第二回文化とコンピューティング「アートフェア」出展
2010年 2月 京都・美の継承~文化財デジタルアーカイブ展~
2010年 7月 博多織と裕人礫翔~月を織る~ 於:福岡アジア美術館
2010年 2月 Collaboration Works by Hiroro Rakusho & Ralph Rucci
2010年 2月 Chado Ralph Rucci  New York Collection Autumn/Winter 2010
2010年 1月 パリ・ルーブル美術館 日仏交流150周年・京都パリ友好都市50周年記念スペシャルイベント
2010年 1月 上海万博 文化財屏風作品を出展(2010)
2009年 9月 Chado Ralph Rucci  New York Collection Spring 2010
2009年 7月 緑陰講座「箔花繚乱」
2009年 6月 蜂ヶ岡中学校にて「文化財と親しむ授業」
2008年 7月 北海道 G8洞爺湖サミット(2008年)
2008年 1月 イタリア・ミラノサローネ出展
2007年 4月 京都1200年美の継承展・そごう横浜店
2006年 6月 Art Expo New York
2005年 6月 パリ市長に「円満」贈呈〜京都・パリ友情都市盟約50周年向けて文化交流を推進
2005年 5月 随心院門跡 ドイツ・ドレスデンのパルッカ・シューレ舞踏大学
2004年11月 パリ市長に箔テキスタイル「月光」贈呈
2004年10月 ギリシア・ローマ美術館 宇宙の織物 コズミック・ウェブ
2004年   財団法人京都国際文化交流財団・理事就任
2004年 3月 地元西陣にギャラリー「礫翔」をオープン
2002年   「裕人礫翔」を設立
2001年 1月 片岡鶴太郎氏と共同制作

We are very happy to announce you our exhibition “Moom Memories” at Jissoin, kyoto iwakura.
The exhibition will be held from 24th Oct until 30th Oct.

About me

About me

Hiroto Rakusho

1962年、京都・西陣に生まれる。経済産業省認定・伝統工芸士。 父であり京都市伝統産業技術功労者の号を持つ西山治作に師事。箔工芸技術を学ぶ。 父から受け継いだ、伝統的な技法・技術の習得に留まらず、箔工芸で表現出来ることの幅を広げるためや貴重な技術の継承を目指して国外、 国内において積極的な活動を展開する。これまでは、「引き立て」の意匠であった箔を主役とした作品を手がけてきました。 その一環として様々なジャンルのデザイナーやアーティストとの共同制作を行 い、パリ、ニューヨーク、香港、上海、クウェートなどで活躍。 京都国立博物館、名古屋マリオットアソシアホテルなどで、文物の修復やインテリア装飾など幅広い創作活動を展開する。 2002年、独白のブランド「裕人磯翔」を設立。自身の創作活動を本格化。 同時に、文化財保存を目的として進められているデジタルアーカイブ制作事業に参画。箔工芸士の誰もが成し得なかった再現手法を独自の理論と経験をもとに完成させました。 400年に及ぶ歳月の経過を再現できるその手法は、金属箔による装飾が施された古画の複製方法として特許を取得。 貴重な文化財の保護と活用に大きく貢献しています。 2006年には、国宝「風神雷神図屏風」を高精細複製で作製し、京都の建仁寺へ奉納。南禅寺、妙心寺、相国寺、随心院、二条城、名古屋城等に収められた障壁画の複製にも注力。国内だけではなく、シアトル美術館、メトロポリタン美術館等の海外に所蔵される作品の複製プロジェクトにも協力。これら文化複製の質の高さや文化的価値が認められて「京版画」として商標登録されている。現在、裕人陳翔の功績と活躍は、日本の優れた文化や芸術の象徴として世界に 誇るものとなっている。アーティスト裕人礫翔の作品世界は、幅広いコントラストで構成され、陰と陽・静と動、光と闇の世界、そして時には鮮明に、または幽かなもの。西陣織のために完成された箔の美の枠を超えて、新しい表現を生み出し、昇華させてゆく、金と銀の織りなす世界観を織りなす。『京都西陣に生まれついた私にとって、この仕事を選択することは運命づけられていたものだと信じています。私は、金と銀  和紙と墨、洗練された品々と抑制の美の世界に生まれたのです』と裕人礫翔は語ります。「手抜きの無いこだわりの精神と、常に立ち止まることのない姿勢で、箔を極め、箔の魅力を追求していきます。」